こんにちは、七宮さん(@shichinomiya_s)です。
今回の記事では、敢えて型落ちのSynology NAS を購入した話を書こうと思います。
ベンダーロックを始めたSynology
Synologyは従来から「推奨ドライブ一覧(HCL)」を提示していましたが、
2021年頃のエンタープライズ向け製品を皮切りに、自社ブランドや認定ドライブ以外に制限を加え始めました。
そして2025年モデル(特にPlusシリーズ)以降は、非認定ドライブでは一部機能が利用できないという、より強力なベンダーロックが導入されています。
年 | 出来事 | ソース |
---|---|---|
2021年 | エンタープライズNASで自社製HDD「HAT5300」を推奨し、他社HDDは公式サポート対象外に。 | ServeTheHome |
2023年 | NVMe SSDキャッシュなどで非Synology SSDに制限がかかる事例が報告され始める。 | Dong Knows Tech |
2025年 | Plusシリーズ新モデル(例:DS925+)で非認定ドライブ利用時に機能制限が明確化。 ストレージプール作成やドライブ寿命分析、FW更新などが制限対象に。 |
NASCompares |
また、以下のようなニュースサイトでも問題として掲載されている状況です。
- Synology製NASは同社が認定したドライブ以外の使用を制限しようとしている – GIGAZINE
- Synologyの社内見学会に参加して「他社ブランドのストレージを制限した件」について質問をぶつけた結果が公開される
X等のSNSサイトにも、「QNAPへ移行する」「Synology はもうダメだ」等の書き込みが相次いでいる状況で、先の見通しがちょっと悪くなり始めている気がします。
よって、私は敢えて「最新 2025年モデル」を購入せずに、型落ちを購入しました。
型落ちDS723+ と 最新DS725+ を比較してみる
以下が比較表になります。
ちょっとこの表をよ~く見てみてください。
項目 | DS723+(型落ち) | DS725+(最新) |
---|---|---|
発売時期 | 2023年初頭 | 2025年中頃 |
CPU | AMD Ryzen R1600(2C/4T, 2.6〜3.1GHz) | AMD Ryzen R1600(同一スペック) |
標準メモリ | 2GB DDR4 ECC | 4GB DDR4 ECC |
最大メモリ容量 | 32GB(16GB ×2) | 32GB(16GB ×2) |
ドライブベイ | 2ベイ(SATA 3.5″/2.5″) | 2ベイ(SATA 3.5″/2.5″) |
拡張ユニット | DX517(eSATA接続)で最大7ベイ | DX525(USB-C接続)で最大7ベイ |
NVMeスロット | 2 × M.2 2280 NVMe | 2 × M.2 2280 NVMe |
ネットワーク | 2 × 1GbE RJ-45 | 1 × 2.5GbE + 1 × 1GbE RJ-45 |
拡張スロット | PCIe Gen3 x2(10GbEカード対応) | なし(PCIe拡張不可) |
転送速度(実効) | 約 471MB/s 読込 / 225MB/s 書込 | 約 276MB/s 読込 / 224MB/s 書込 |
電力・筐体 | 省電力、92mmファン、標準筐体 | ほぼ同等(電力消費は僅差) |
ベンダーロック | 制限なし(非認定ドライブ利用可能) | 認定ドライブ推奨、非認定は機能制限あり |
参考:
NASCompares – DS725+情報
Synology – DS723+ 製品ページ
えっと、一部劣化してませんかね(汗)
DS725+ は標準で4GB メモリ、2.5GbE を搭載していますが、DS723+ は拡張スロットで10GbE化が可能だったり、メモリも自分で増設すれば変わりません。
発売から2年も経過したのに、CPUは全く同じのRyzen R1600を利用している始末です。R2000系でも搭載すればよいのに…
といった感じで、
「わざわざ機能制限が実装された最新版を購入する必要がない」
という結論に至ると思います。
海外(AliExpress) から取り寄せる
よ~し!じゃあ型落ち買うぞ~と考えた皆さん。
実は「DS725+」が発売された瞬間に「DS723+」終売になり、市場にも出回らなくなりました。
ベンダーロックを嫌った人が大量に購入したのか、それとも、Synology 側が在庫を買い取ったのかは定かではありませんが、在庫がない状態です。
(あるといえばあるが、プレミア価格になっている)
ということで、海外から取り寄せる手段しかありませんでした。
普段よく利用しているAliExpress で購入をしました。
価格としては、 9万円弱で購入できると良いかな~といった感じです。
※日本でも終売前はそれくらいの価格だったので
購入から配送まで
発送は香港からでDHLで発送され、商品の到着まで5日ほどかかりました。
日時 | ステータス | サービスエリア | |
---|---|---|---|
2025年6月23日(月) 11:05 (UTC+09:00) | 配達完了 | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月23日(月) 10:30 (UTC+09:00) | 荷物は提携輸送会社により配達予定です(配達完了情報は更新予定) | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月22日(日) 17:48 (UTC+09:00) | 荷物は提携輸送会社により配達予定です(配達完了情報は更新予定) | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月22日(日) 15:45 (UTC+09:00) | 荷物の配達日が変更・確定しました | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 15:59 (UTC+09:00) | 荷物の配達日が変更・確定しました | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 13:53 (UTC+09:00) | 荷物関連費用(輸入関税など)のお支払いが完了しました | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 12:02 (UTC+09:00) | 荷物がDHL配送施設に到着しました | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 11:58 (UTC+09:00) | 荷物はDHL施設を出発しました | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 11:56 (UTC+09:00) | DHL施設にて輸送手配中です | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 11:31 (UTC+09:00) | 通関手続きが完了し、通関が許可されました | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 11:00 (UTC+09:00) | 荷物がDHL仕分け施設に到着しました | TOKYO – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 9:28 (UTC+09:00) | 通関情報が更新されました | TOKYO – JAPAN | – |
2025年6月19日(木) 9:25 (UTC+09:00) | 荷物は次のDHL施設に輸送中です | NARITA – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 9:22 (UTC+09:00) | 荷物は処理保留中です | NARITA – JAPAN | |
2025年6月19日(木) 5:46 (UTC+09:00) | 通関情報が更新されました | TOKYO – JAPAN | – |
2025年6月19日(木) 3:41 (UTC+08:00) | 荷物はDHL施設を出発しました | HONG KONG – HONG KONG SAR, CHINA | |
2025年6月19日(木) 3:04 (UTC+08:00) | DHL施設にて輸送手配中です | HONG KONG – HONG KONG SAR, CHINA | |
2025年6月19日(木) 0:33 (UTC+08:00) | 荷物がDHL仕分け施設に到着しました | HONG KONG – HONG KONG SAR, CHINA | |
2025年6月18日(水) 22:30 (UTC+08:00) | 荷物が集荷されました | HONG KONG – HONG KONG SAR, CHINA |
開封して動作確認
箱はこんな感じでした。特に日本版と大差なく、リージョン毎で分けてないみたいですね。
なーんだ、グローバル版みたいのがあるのかと思ったら、中国語表記を発見しました。
コンセントはOタイプでした。
ただ、反対側が普通の3ピンなので、以下のようなケーブルを購入すると変換機を通さずに利用可能です。
私は家にあった適当な3ピンケーブルを指しておきました。
HDDはSSDも差し込んでいきます。
SSD 環境にDSM OSをインストールしたかったので、以下のSSD を購入してインストールしました。
Crucial(クルーシャル) SSD 内蔵2.5インチ SATA接続 BX500 シリーズ 500GB 国内正規代理店品 CT500BX500SSD1JP
価格: 5,664円 (2025/09/23時点)
HDD は余っていたWestern Digital HDD 14TB WD Ultrastar DC 530 を利用しています。
元HGST 系で私が一番信頼しているHDDになります。この系列買っておけば間違いないです。
Western Digital HDD 14TB WD Ultrastar データセンター 3.5インチ 内蔵HDD HUH721212ALE604
価格: 48,038円 (2025/09/23時点)
特段初期設定も問題なく、普通に利用することができました。
ケーブルがごちゃついてますが、いったん設置して完了です。
さいごに
今回は敢えて型落ちDS723+を購入する記事を書いてみました。いかがだったでしょうか。
QuickConnect も問題なく利用できたので、非常に良い買い物ができたと思っています。
※日本からでも購入はできますが、プレミア価格になってるのでご注意ください。
Synology DiskStation DS723+ 2ベイ 3.5ディスクレス 2xGbE NAS (スケーラブル)、AMD Ryzen R1600デュアルコア、2GB RAM、1xUSB3、eSATA。
価格: 142,267円 (2025/09/23時点)
Synology NASキット 4ベイ DS423+ クアッドコアCPU 2GBメモリ搭載 スタンダードユーザー向け 国内正規代理店品 電話サポート対応品 DiskStation
価格: 135,831円 (2025/09/23時点)